知ってると得するかもしれない？！不動産の話＃8

 

東京、世田谷区でも空き家率の上昇がニュースになるなど、
何かと空き家＝問題のような認識がありますよね。

ではなぜ空き家の増加が問題なのでしょうか？

◇空き家が放置されることで街の景観が損なわれる

以前コラムでも紹介しましたが、人が住まなくなった家というのは驚くべきスピードで劣化していきます。
家の内部ももちろんですが、外壁や屋根も管理が行き届かないことでどんどん傷んでいきます。
ブロック塀や敷地には雑草が生え荒れ放題・・・となると明らかに見た目が良くありません。
どこからともなくやってきた空き缶やビニール袋がたまればそれこそ”廃屋”一歩手前です。

そういった建物が一角にあると、明らかに周囲の景観を損ねます。
またこの荒れた空き家がいくつかあることで町全体の景観を損ね、価値を落とすということも考えられます。

空き家が直ちに街の景観を損なったり価値自体を落とすということではありませんが、
空き家が多くなれば管理しきれない放置空き家が出てくる可能性も高くなります。

◇犯罪の温床になる

これも管理されていない空き家が問題なのですが、
空き家があるということで犯罪の温床になる可能性があります。
窃盗犯や放火犯に狙われる可能性もありますし、”たまり場”になる場合もあります。

管理を委託したり、自身で定期的に管理することも可能ですが、
やはり実際に人が住む以上の管理方法はないと言えるでしょう。

◇意外に多い、動物・虫の被害

空き家かそうでないかにかかわらず、虫や動物の侵入・被害は発生しますが、
やはり空き家ということで対応が遅れ周辺への被害が広がる可能性があります。

たとえばハチの巣。
アソシオの管理する物件で実際に起こった例をご紹介します。

数ヶ月空き物件となってしまった戸建物件ですが、
ある日お隣から「蜂が巣を作っている」と連絡をもらいました。
早急に蜂駆除業者に依頼し駆除してもらい、特に被害は出ませんでしたが近隣には迷惑をかけてしまいました。
確認したところ、あしながバチの巣で直径20ｃｍほどの大きさになっていました。

このケースはすぐに対応ができ、大きなトラブルになることはありませんでしたが、
もし対応が遅れた場合、巣はさらに大きくなり近隣に何か被害が出ていたかもしれません。
また、スズメバチなど刺されるとリスクのある虫が巣を作っていた場合、住民への被害なども考えられます。

定期的な巡回など、管理していたとしても起こりうる動物・虫の被害。
問題があったときにすぐに対応できないことで、周囲への被害が広がる可能性もあります。

◎倒壊の危険性、損害賠償請求をされることも

もし、放置していた空き家が倒壊し隣の家や人に被害が出てしまったらどうなるでしょう？
台風や、地震など自然災害の多い昨今では脆くなった空き家が心配ですよね。
もし倒壊してしまったら、、、空き家だけの被害で終わるとは限りません。
状況にもよりますが、倒壊やその被害の責任は所有者にあるとされ、損害賠償請求される事もあります。
被害によってはその金額は何千万円、何億円ともなりかねません。

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単純に空き家＝問題というわけではなく
放置され管理されない空き家が増えることが問題だといえます。

ですが、空き家の適切な管理や維持は手間も費用も掛かります。
また、文中でも述べましたが「人が住む以上の維持・管理方法はない」という点を考えると
空き家対策もっもちろんですが、空き家にさせない対策も必要であると言えます。

空き家なんて取り壊して更地にしてしまえばいい！という考えもあるかもかもしれません。
ですが、名義の問題や固定資産税の問題、さらには取り壊し費用の問題などで簡単に解決できるものばかりではありません。
ですので、空き家問題は、空き家になる前の空き家予備軍の段階で手を打つ必要があるといえます。

今回は、そもそも空き家の何が問題なの？
をテーマでお届けしました。

空き家は適切に管理されなくなる可能性があり、
適切に管理されない空き家は大きな問題を抱えるリスクが高い。

空き家になる前に適切に手を打つことが重要である。

ということがお分かりいただけたかと思います。

次回は、空き家になる前に手を打つ！空き家予備軍診断にチャレンジをお送りします。

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