【親子で学ぶ不動産投資ドリル】  超入門編2

買った物件を人に貸して家賃収入を得る

不動産投資の面白みの一つが、買った物件を賃貸物件にし収益を得ることが出来るという点です。
前回のコラムで解説しましたが、収益物件を短期間で転売すると収益に対して39%もの税金が発生します。
それを見越して高く売れるときに売るというのも戦略の一つですが、
そうではなくじっくり収益を得る方法に家賃収入を得るという方法があります。

     

例題1 家賃収入

とっとり県とっとり市にある築30年の家を180万円で買いました。
すぐに借りたいという人が現れたので月額3万円で貸すことにしました。
何年何ヶ月たつと買った金額を上回り、もうけが出るでしょうか?


①安く物件を仕入れ、賃貸物件として入居者を募集し一定期間以上保有すればトータルで購入した金額を上回ります。
家賃収入が購入した金額を一度上回れば、単純に考えてもそれ以降は利益が積み上がっていくという事です。

例題2 銀行融資

とっとり県とっとり市にある築30年の家を180万円で買おうと計画しています。
この家を買うためにとっとり銀行で返済期間10年、月々の返済額が17,000円のローンを組むことにしました。

家を買うと同時にこの家を家賃3万円で貸すことにした場合、毎月いくら手元に残るでしょうか?


②投資用の物件を購入する時、どうやって購入金額を捻出するか資金計画を立てる必要がありますよね。

もちろん貯金があればそのお金で購入するのも一つの方法です。
ですが、それではいきなり自由に使うことが出来る自己資金が減ってしまいます
もし手元に現金を残しておきたいと考えるなら銀行でお金を借りるという方法があります。

例題3 ローンの利息

とっとり県とっとり市にある築30年の家を10年のローンを組み180万円で買いました。
月々の返済金額は17000円でこの家を貸して得ている家賃収入が3万円です。
この家を10年貸した場合、いくらのもうけが出るでしょうか?
ローン返済でかかった利息の合計は24万円とします。


③銀行でローンを組めば自己資金を温存した状態で毎月収入を得ることが可能になります。

さらには自己資金がゼロでも銀行の審査に通ればローンを組むことは可能ですので、不動産投資にチャレンジすることが出来ます。
またローンを返し終わった後はその物件が資産として手元に残りますので、ローンの返済額は単純に支出という訳ではなく資産に移動していると考えることが出来ます。
強制的に貯金をさせられていると言い換えることが出来ます。

例題4 トータル利益

とっとり県とっとり市にある築30年の家を10年のローンを組み180万円で購入しました。
月々の返済額は17000円でこの家を貸して得ている家賃収入は3万円です。
この家を買ってから5年後に300万円で売りました。
支払った利息を12万円とすると、この家から得られた賃貸・売却収入はいくらになるでしょうか?
また売却益に係る税金が20%(20/100)とした場合、支払う金額はいくらでしょうか?最終的に手元にはいくら残るでしょうか?


④ローンを組んで購入した物件で毎月収入を得ていくという仕組みを紹介してきました。

この方法では借りてくれる人がいる限り毎月安定した収入を得ることが出来ますが、空室になるリスク大規模な修繕が必要となり経費がかさむリスクがあることも事実です。
そこである程度家賃収入を得たら、誰かに売却するという戦略をとることができます。
例えば5年間保有して売却すれば長期保有として売却益にかかる税率も20%に下げることが可能です。
また、安く仕入れた物件を高く売るには付加価値が必要です。
”リフォームや修繕をしている”、”家賃収入がある”という付加価値を不動産の販売価格に反映させ「オーナーチェンジ」という方法で売却すればその分収益を確保することができます。
※オーナーチェンジは”すぐに自用で使えず実需向けでない”、”中を見ることができない”という点もありますので、物件により付加価値にならないケースもあります。

今回のまとめ

今回のコラムは空き家を購入し、賃貸募集をして入居者を付け、さらに転売するという不動産投資の方法をご紹介しました。
例題はかなり計算しやすくするために単純な金額しか登場してきませんが、実際に不動産会社に支払う手数料登記にかかる費用税金などが発生し実際の利益はもっと少なくなります。
ですが実際に計算することで、不動産投資のの手法がイメージしやすくなったのではないでしょうか?

また、自己資金ゼロで始めることも不動産投資においては不可能ではありません。
その際は毎月の収支、そしてもし売却した場合はその収支と複数の視点で試算しなければなりません。
毎月の収支がゼロでも売却によりトータルではプラスに転ずることもあります。
一方で物件によってはでその逆もしかりですので投資にはリスクがあるという事を理解したうえでチャレンジすることが必要です。