アパートローンの金利上昇で返済はどう変わる?見直しの手順と選択肢

アパートローンの金利上昇で返済はどう変わる?見直しの手順と選択肢 賃貸経営・不動産投資

金利が上がると、アパートローンの返済はどう変わるのでしょうか

賃貸用のアパートを、ローンを組んで持っています。日銀が政策金利を上げたと聞いて、毎月の返済が増えないか気になっています。

アソシオくん
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変わる時期や幅は、契約によって異なります。まずは仕組みを知り、ご自身の契約書を確認するところから始めましょう。

この記事では、アパートローン(賃貸用の建物を買ったり建てたりするためのローン)の金利が決まる仕組みを説明します。あわせて、返済比率やキャッシュフローの見直し方と、返済が重いときの選択肢も紹介します。なお、日本銀行の金融政策決定会合は2026年10月29日・30日に開かれる予定です。この記事は、その会合の前にあたる2026年10月27日時点の内容です。

日銀の政策金利と、ローン金利の関係

政策金利は1.25%程度になっています

日本銀行は2026年9月18日の金融政策決定会合で、方針を決めました。無担保コールレート(オーバーナイト物)を、1.25%程度で推移するよう促すというものです。無担保コールレートとは、金融機関どうしが担保なしでお金を借り、翌営業日に返すときの金利です。日銀はこれを政策金利としています。

この決定は、賛成7・反対2でした。新しい方針は9月24日から適用されています。次の会合で何が決まるかは、現時点ではわかりません。

政策金利が上がると、私のローン金利もすぐ上がるのですか?

アソシオくん
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すぐに、同じ幅で上がるとは限りません。金融庁のレポートでも、政策金利の引上げを受けて変動金利の上昇が続いていると述べられています。ただ、見直しの時期やルールは契約ごとに違います。

見直しのルールは契約書で確認します

自宅用の変動金利型の住宅ローンでは、金利は半年ごと、返済額は5年ごとに見直すケースが一般的とされています。しかし、アパートローンにこの5年ルールなどが当てはまるとは限りません。金融機関や商品によって異なります。

自宅ローンの仕組みを知りたい方は、住宅ローンの借り換えは得?金利が気になる今、見ておきたい4つの点もご覧ください。こちらは自宅の住宅ローンの話です。

契約書・返済予定表で確認したいこと

  • 金利のタイプ(変動金利か、期間を決めた固定金利か)
  • 金利を見直す時期と、基準となる金利
  • 金利が変わったとき、毎月の返済額がいつ変わるか
  • 繰上げ返済の手数料や条件

金融庁の「預金取扱等金融機関モニタリング・分析レポート」(2026年7月)は、アパートローンなど投資用不動産向けの融資について触れています。金融機関は、顧客の状況に応じて必要なリスクを説明することが求められるとしています。金利の変動が返済額に与える影響についても、顧客の実態に応じた説明の工夫が期待されるとしています。わからない点は、遠慮なく借入先に質問して大丈夫です。

返済比率とキャッシュフローを見直す

金利が上がったとき、まず何を確認すればよいですか?

アソシオくん
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家賃収入に対して、返済が重くなっていないかを数字で見るのが第一歩です。そのとき使われるのが、返済比率とキャッシュフローです。

返済比率は、家賃収入に対する年間のローン返済額の割合を見る考え方です。収入のうち、どれだけをローン返済に充てているかを示す目安になります。ただし、金融機関によって使う指標や定義は違います。

キャッシュフローは、手元に残るお金の流れのことです。ここでは、家賃収入から経費とローン返済を引いた額と考えてください。DSCR(借入金償還余裕率)という指標を使う金融機関もあります。返済に充てられる収益が、返済額の何倍あるかを見るものです。

見直す項目確認のしかた
年間の家賃収入現在の入居状況での実績。空室の期間も反映する
経費管理費、修繕費、保険料、固定資産税など
年間のローン返済額利息と元本の合計。返済予定表で確認する
手元に残る額収入から経費と返済を引く。金利が上がった場合も試算する

試算では、金利が今より上がった場合の返済額も並べてみます。複数のパターンを置くと、どこまでなら余裕があるかが見えてきます。借入先の金融機関が、シミュレーションを用意していることもあります。

税金は別に考える必要があります

賃貸業のための借入金の利息は、不動産所得(家賃などの収入から経費を引いた所得)の必要経費になります。一方、返済額のうち元本にあたる部分は必要経費になりません(国税庁)。また、不動産所得が赤字のとき、赤字を給与などほかの所得と差し引くこと(損益通算)には決まりがあり、土地を取得するための借入金の利子にあたる部分は損益通算できません。実際の扱いは、税理士や税務署にご確認ください。

返済の負担が気になったときの選択肢

数字を見て負担が重いと感じたとき、考えられる選択肢を整理します。どれが合うかは、残高や残りの期間、物件の状況によって変わります。

繰上げ返済

繰上げ返済とは、毎月の返済とは別にお金を前倒しで返す方法です。住宅金融支援機構の賃貸住宅融資では、一部繰上げ返済に2つの方法があります。「返済期間を短くする方法」と「毎月の返済額を少なくする方法」です。ほかの金融機関の扱いは、借入先に確認してください。

返済額を減らす方法もあるのですね。

アソシオくん
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はい。ただし、繰上げ返済で手元の現金が減りすぎないように注意しましょう。修繕や空室に備える資金は残しておくと安心です。

借り換え・返済条件の相談

借り換えは、別の金融機関や別の商品でローンを組み直すことです。金利の差だけでなく、手数料などの諸費用も合わせて見ます。審査があるため、必ず利用できるとは限りません。返済が厳しいときは、借入先に返済条件の変更を相談する方法もあります。

家賃・募集条件の見直し

収入の面からは、家賃の見直しも選択肢の一つです。更新時に家賃を見直す場合の進め方は、家賃の値上げは更新時にできる?オーナーが知りたい進め方で解説しています。借地借家法が増額の事情として挙げる項目と、ご自身のローン返済の増加との関係にも触れています。

空室がある場合は、募集条件や設備、写真の見直しも収入につながります。繁忙期前の空室対策は何から?賃料・原状回復・写真の準備を整理を参考にしてください。

売却という選択肢

物件を売却して、残ったローンを返す方法もあります。売却額がローン残高を下回る場合は、不足分を別に用意する必要があります。いまの物件を持ち続けた場合と比べて検討します。

いろいろな選択肢があるとわかって、少し落ち着きました。

アソシオくん
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慌てて決める必要はありません。まず数字を整理して、借入先にも相談してみましょう。物件の管理や家賃・募集条件、売却については、アソシオも賃貸管理や売買仲介の立場からお話をうかがいます。

まとめ

この記事のまとめ

  • 日銀は2026年9月18日に、政策金利を1.25%程度にする方針を決めた。次回会合は10月29日・30日の予定
  • アパートローンの金利の見直し時期やルールは、金融機関や商品によって異なる。契約書で確認する
  • 返済比率やキャッシュフローを、金利が上がった場合も含めて試算しておく
  • 選択肢は、繰上げ返済、借り換えや返済条件の相談、家賃や募集条件の見直し、売却など。物件ごとに合うものは変わる

ローンの条件や税金の扱いは、契約内容や個別の事情によって変わります。実際の判断は、借入先の金融機関や税務署・税理士などの専門家にご確認ください。アソシオでは、税理士・司法書士などの専門家と連携してご相談をお受けしています。

※本記事の内容は、日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)、日本銀行「金融政策決定会合の運営」(2026年の開催日程)、金融庁「預金取扱等金融機関モニタリング・分析レポート」(2026年7月)、住宅金融支援機構「繰上返済(賃貸住宅融資の場合)」・【フラット35】「金利のタイプとは?」、国税庁「必要経費の知識」(タックスアンサーNo.2210)・「不動産所得が赤字のときの他の所得との通算」(同No.1391)・「令和7年分 収支内訳書(不動産所得用)の書き方」、国土交通省「不動産証券化に係る用語集」を参考にしています(2026年10月時点)。

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