多様性の時代に欠かせない「家族信託」 #事実婚編

事実婚は相続時に不動産はどうなるの?自宅に住んでいられるの?

著名人や芸能人、またドラマでも取り上げられている事実婚。
結婚後も改姓しなくてよい、「血縁」「法律」「家族」などに縛られなくて良いなどのメリットもある一方で
夫婦という形態は同じなのに税制上の優遇を受けられない、法定相続人になれない等のデメリットも考えられます。

  

法律婚ではなく事実婚を選ぶ理由は人それぞれですが、
もし、事実婚を選択した・事実婚を考えているならば少しでもデメリットを解消しておいて損はありません。

不動産に関して言えば、事実婚では法定相続人になれないという点は良く考えておく必要があります。
所有者であるパートナーが遺言書なしに亡くなった場合、今まで住んでいた自宅を失ってしまうという事態も考えられます。
そこで有効になって来るのが「家族信託」です。

〇それぞれ子のいるAさん、Bさんの場合

二人はAさん所有の自宅に暮らしている事実婚カップルです。
それぞれ結婚歴もあり前配偶者との子供がいますが、Aさん・Bさんが結婚することには家族が反対しています。
そこで結婚という形は取らず事実婚を選択しました。

Aさんには前妻との子Xがおり、Bさんには連れ子であるYさんがいます。

Aさんはもし自身がBさんよりも先に死亡した場合、Bさんに自宅を引き継ぎたいと考えていました。
そして、Bさんが亡くなればその後は前妻との子Xさんに自宅を引き継ぎたいと考えています。

遺言書があればある程度Aさんの思いを反映し相続することは可能です。
ですが、Bさんが亡くなった後の相続を考えると、遺言書ではAさんの思いを望みをかなえることは難しいかもしれません。

そこで効果を発揮するのが「家族信託」です。

この事例の場合は
委託者兼第一受益者Aさん、第二受益者Bさんとします。
Aさんは自分の子Xさんを受託者兼第三受益者として、Bさん亡き後はXさんが自宅を引き継ぐ家族信託を結びました。

その効果は、
Aさん亡き後もBさんは自宅に住み続けることができ、また、Bさん亡き後はBさんの連れ子Yさんに相続されるのではなくAさんの希望通りXさんに自宅を引き継ぐことが出来ます。
Bさんの生活も守りつつ、またXさんへの引継ぎという思いを形に出来るのが「家族信託」なのです。

〇夫婦別姓のために事実婚を選んだカップルで子供がいない場合

選択的夫婦別姓の議論はありますが、まだ法律の改正にはいたっていません。
夫婦別姓で生活するために事実婚を選ぶカップルもいますが、
法律婚とは異なるために自宅や財産のあり方について不利益を被らない為にも「家族信託」を検討しておいた方が良いでしょう。

遺言で解決できる面もありますが、それだけでは不十分といえるでしょう。
家族信託で補完的に意思を実現することも可能です。

〇法律婚でも事実婚でも認知症対策として

自宅の所有者が認知症を発症すれば、自宅を売ることはもちろん賃貸に出したり大規模に改築や修繕することは難しくなります。
そこで有効なのが「家族信託」ですが、自宅という財産の管理を家族(子どもなど)に委託し、万が一に備えます。
判断能力が衰えてしまっても受託者の判断で自宅を処分することができるのです。

「認知症を発症して介護が必要なので、自宅を売ってその費用に充てる。」
という事は本人にはできません。

統計では5人に一人が発症するといわれている認知症ですが、その発症リスクへの対処法として「家族信託」はとても有効です。

ぜひ一度「家族信託」についてご家族で検討されることをおすすめします。

〇アソシオは自宅や収益物件の「家族信託」を相談できる不動産屋です

アソシオでは不動産業者として自宅や収益物件の家族信託のご相談を積極的に受け付けております。
契約にあたっては提携の行政書士や司法書士とともに不動産屋の観点からお客様の「思いを形にする」お手伝いを致します。
家族信託は「認知症対策」をはじめ、生前での相続対策や事業承継対策など様々なケースで対策が可能です。

「家族信託」についてご検討の方はぜひ一度相談無料のアソシオにお問合せ下さい。

電話03-5738-5622
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2020年12月25日 | カテゴリー : 家族信託 | 投稿者 : top