売り出したのに反響がない。まず何を見ればいい?

家を売りに出したのに、問い合わせも内見もほとんどありません。うちの家に魅力がないのでしょうか。

そう思ってしまいますよね。でも、反響の少なさは、家や持ち主さんの責任とは限りません。価格、見せ方、時期、売り出し方など、手を入れられるところを、順に確認していきましょう。
この記事では、売り出した後に反響が少ないときの見直し方を整理します。問い合わせと内見(購入希望者が家を見に来ること)の数の見方、写真や図面・内見の準備・価格・時期の見直し、媒介契約(不動産会社に売却の仲介を頼む契約)の期間と報告の受け方を、一般的な考え方としてお伝えします。
なお、売れ行きは物件や地域、時期によって大きく変わります。ここで紹介する内容で、結果をお約束するものではありません。
反響の数は「入口」と「その次」に分けて見る
「反響がない」と感じたとき、いきなり価格を下げる前に、どの段階で止まっているのかを見てみましょう。大きく分けると、次の3つの段階があります。
- 見られているか:ポータルサイト(物件を探す人が見る不動産情報サイト)の閲覧数や、お気に入り登録の数
- 問い合わせにつながっているか:資料請求や内見の申し込みの数
- 内見の後に進んでいるか:内見した方の感想や、購入の申し込みの有無

段階によって、見直すところが違うんですか?

はい、そうなんです。止まっている場所によって、手を入れる順番が変わります。下の表を目安にしてみてください。
| 止まっている段階 | 考えられること | 見直す候補 |
|---|---|---|
| 見られていない | 売り出し価格が検索の条件から外れている、掲載の見せ方が伝わっていない | 価格帯、掲載タイトル、写真の1枚目 |
| 見られているが問い合わせがない | 写真や間取り図から魅力が伝わっていない、価格に割高感がある | 写真・図面の差し替え、価格の見直し |
| 内見はあるが申し込みがない | 室内の印象、においや明るさ、周辺環境の説明が足りない | 内見前の掃除・片付け、案内時の説明 |
具体的な数の目安は、物件の種類やエリアで大きく違うため、ここでは挙げません。大切なのは、数そのものより「どの段階で止まっているか」です。担当の不動産会社に、閲覧数や問い合わせの数、内見後の感想をまとめてもらうとよいでしょう。
売り出し価格が相場とどう違うのかを確かめたいときは、家の査定額はなぜ会社で違う?根拠の読み方と選び方で、査定額・売り出し価格・成約価格の違いを説明しています。
見直しの順番:写真と図面・内見の準備・価格・時期
手を入れるのは、費用や手間が小さいものから順に進めると、整理しやすくなります。
写真と間取り図を見直す
ポータルサイトでは、最初に目に入る写真が印象を左右します。明るい時間帯に撮り直す、水まわりや収納も載せる、といった工夫ができます。間取り図の寸法や向きが読み取りやすいかも、あわせて確認しましょう。
内見の準備を整える
内見では、室内の明るさ、においや片付き具合が印象に残りやすいものです。照明をつけて、窓を開けて空気を入れ替えるだけでも変わります。不動産会社に、内見した方の感想を聞いておくと次の準備に役立ちます。
価格を見直す
価格は、相場の動きと、同じ地域で売り出し中の物件を見比べて考えます。価格を変えるかどうかは、一度の反響では決めません。「いつまでにこの数字なら見直す」とあらかじめ決めておくと、落ち着いて判断できます。考え方は金利が上がるなか、マンションの売り時は?相場の見方と価格の決め方でも紹介しています。
見直しの前に決めておきたいこと
- いつまでの反響で判断するか(日付で決める)
- 見直す順番(写真→内見の準備→価格、など)
- 下げてもよい価格の下限(ご家族と話し合っておく)
売り出す時期を考える
住み替えの予定や住宅ローンの状況は人それぞれです。時期をずらすかどうかは、ご自身の予定と、担当の不動産会社から聞く地域の動きを合わせて考えましょう。
媒介契約の期間と、報告の受け方を確認する

不動産会社に任せているのに、どのくらい動いてもらえているのか分からなくて不安です。

媒介契約には、期間や報告についてのルールがあります。ここで確認しておきましょう。
専任媒介契約(1社だけに依頼する契約。自分で見つけた相手とは直接契約できます)の有効期間は、宅地建物取引業法で3か月を超えてはならないと定められています。これより長く定めても3か月になります。更新は、依頼者の申し出によってでき、更新後も3か月までです。
また、専任媒介契約を結んだ不動産会社は、売却活動の状況を、2週間に1回以上、依頼者に報告しなければなりません。専属専任媒介契約(1社だけに依頼し、自分で見つけた相手とも直接は契約できない契約)では、1週間に1回以上です。
レインズ(指定流通機構)は、不動産会社どうしが売り物件の情報を共有する仕組みです。
| 契約の種類 | 有効期間 | 業務の報告 | レインズへの登録 |
|---|---|---|---|
| 専任媒介契約 | 3か月以内 | 2週間に1回以上 | 契約締結の日から7日以内 |
| 専属専任媒介契約 | 3か月以内 | 1週間に1回以上 | 契約締結の日から5日以内 |
レインズの登録期間の日数には、不動産会社の休業日は入りません。登録した不動産会社は、登録を証する書面を遅滞なく依頼者に渡すことになっています。
報告を受けるときの確認ポイント
- 問い合わせ・内見の件数と、内見した方の感想
- ポータルサイトなどでの掲載状況
- 見直しの提案がある場合は、その根拠
不動産会社が売り出し価格について意見を述べるときは、その根拠を示さなければならないと、宅地建物取引業法で定められています。見直しの提案を受けたら、遠慮せずに根拠を聞いてみましょう。契約の流れや報告頻度は家を売る流れと期間は?査定から引き渡しまでの段取りと必要書類にも載せています。
市況は毎月公表されています。見直しの材料にしましょう
東日本レインズは、首都圏の中古マンションの成約件数(売買が決まった件数)や在庫件数などを、毎月公表しています(月例速報 Market Watch)。在庫件数(売り出し中の物件の数)が増えていれば、買う方は比べられる物件が多くなります。
ただし、公表されているのは首都圏全体の数字です。お住まいの駅や町、マンションか戸建てかによって事情は違います。最新の数字は東日本レインズのサイトでご確認ください。あわせて同じエリアの売り出し中の物件も見比べて、自分の家の見せ方や価格を考える材料にしてみてください。
変えるのは一度に全部ではなく一つずつにして、様子を見るのがおすすめです。変えた日付と内容をメモしておくと、あとで振り返れます。

まず写真と内見の準備から整えて、報告を聞いてみようと思います。少し気持ちが楽になりました。

それがよい一歩です。アソシオにご相談いただく場合も、報告の内容を見ながら、手を入れる順番を一緒に考えます。
まとめ
売り出してから反響が少ないときは、数を「見られた・問い合わせ・内見後」に分けて、止まっている段階を探すところから始めましょう。
この記事のまとめ
- 反響の少なさは持ち主さんの責任とは限りません。見直せる点を探すきっかけにしましょう
- 写真・図面、内見の準備、価格、時期の順に見直します
- 専任媒介契約の有効期間は3か月以内で、報告は2週間に1回以上(専属専任は1週間に1回以上)です
- 市況は東日本レインズの月例速報で毎月確認でき、同じエリアの売り出し物件との比較も見直しの材料になります
- 見直しの日付と内容を決めて、記録しておくと判断しやすくなります
契約の更新や解除、価格の変更で税金や法律の判断が必要になる場合は、税理士・弁護士などの専門家にもご確認ください。
※本記事の内容は、宅地建物取引業法(第34条の2)・同施行規則(第15条の9・第15条の10)(e-Gov法令検索)、東日本レインズ「月例速報 Market Watch」を参考にしています(2026年11月時点)。
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