住宅ローンを滞納するとどうなる?督促から競売までの流れと時期

住宅ローンを滞納するとどうなる?督促から競売までの流れと時期 任意売却・住宅ローン

住宅ローンを滞納すると、どうなるのでしょうか

変動金利で返済額が上がりそうで、来年以降の支払いが不安です。もし住宅ローンを滞納したら、どうなるのでしょうか?

アソシオくん
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滞納してすぐに家を手放すことになるわけではありません。督促から競売(裁判所が不動産を売り、代金を債権者に配当する手続)までは段階を踏んで進み、段階ごとに取れる方法が変わります。

前回の記事「日銀が利上げ。変動金利の住宅ローン、返済額はいつから変わる?」では、返済額が変わる時期と、返済条件の変更を相談する流れを整理しました。この記事は、その次の段階の話です。

滞納した場合の流れと時期の考え方、そして任意売却を選べる時期を、2026年10月時点の一般的な内容として順に整理します。

滞納から競売までの流れと時期の目安

保証会社(万一のときに、本人に代わって金融機関へ返済する会社)が付いている住宅ローンでは、おおむね次の順に進みます。時期は契約によって異なります。

段階時期の目安起きること
返済日に引き落とせない返済日の後契約で定められた率の遅延損害金がかかる。金融機関から連絡が入ることがある
督促状・催告書(支払いを求める書面)滞納後(金融機関ごとに異なる)支払いを求める書面が届く
期限の利益の喪失契約で定める期間の滞納後(例:財形住宅融資は6か月以上)分割で返す権利を失い、残りを一括で請求される
代位弁済期限の利益の喪失の後(金融機関・保証会社ごとに異なる)保証会社が金融機関に残りを立て替え、請求先が保証会社に移る
競売の申立て代位弁済の後保証会社が裁判所に申し立てる(保証会社を通さない融資では、金融機関などが直接申し立てる場合もある)

時期は契約で異なります

滞納から何か月で次の段階に進むかは、ローンの契約(約款)で定められています。まずはご自身の契約書と、届いた書面の期日をご確認ください。

期限の利益の喪失とは

「期限の利益」とは、決められた期日までは返済を待ってもらえる、つまり分割で返せる権利のことです。民法では、期限は債務者の利益のために定めたものと推定されています(第136条)。滞納が続くと、契約の定めにより、この権利を失って残りを一括で請求されます。何か月で失うかは契約で決まっています。

たとえば、保証会社を通さない住宅金融支援機構の財形住宅融資では、6か月以上返済を怠ると残額を一括で返済することになると案内されています。

遅延損害金と代位弁済

滞納している間は、契約で定められた率の遅延損害金がかかります。率は契約ごとに異なるため、契約書で確認してください(たとえば財形住宅融資では、延滞損害金として年14.5%と案内されています)。

代位弁済とは、保証会社が金融機関に残りのローンを立て替えて支払うことです。

保証会社が払ってくれたなら、借金はなくなるということですか?

アソシオくん
アソシオくん

いいえ、なくなりません。請求する相手が金融機関から保証会社に変わるだけで、返済の義務は残ります。

滞納は信用情報に登録されることがあります

全国銀行協会の説明では、同協会が設置する全国銀行個人信用情報センター(個人の借入や返済の状況を集めて管理する機関)には返済状況として、延滞、代位弁済、完済などの事実が登録されます。登録の期間などは機関ごとに異なるため、各信用情報機関でご確認ください。

記録が残ると、新たなローンやクレジットカードの審査に影響することがあります。詳しい内容は、各信用情報機関に本人が開示を請求して確認できます(有料の場合があります)。

競売の手続と時期

保証会社が競売を申し立てると、裁判所の手続が進みます。裁判所の案内をもとに、順に見ていきます。

  • 申立てが認められると裁判所が開始決定を出し、不動産を差し押さえます。差押えの登記がされ、債務者と所有者に開始決定の正本が送達されます
  • 裁判所の命令で執行官が現況を調べ、評価人が評価して、売却基準価額(売却の基準となる額)が決まります
  • 東京地方裁判所の案内では、入札期間は通常8日間です。公告書は、入札期間が始まる15日前に掲示されます(裁判所によって運用は異なります)
  • 入札の結果を確かめる開札で、最も高い価額をつけた人が最高価買受申出人となり、裁判所が売却決定期日に売却を許可するかどうかを決めます
  • 代金納付の期限は裁判所が通知します。東京地方裁判所では、通常は売却許可決定の確定から約1か月以内です

入札は、売却基準価額から2割を引いた買受可能価額以上でなければ有効になりません。売却代金は法律上の順位に従って配当され、残りのローンがある場合は、返済の義務が続くことがあります。

競売の日程は、裁判所の公告書で確認できます。代金を納めた買受人は、裁判所に引渡命令(家の明け渡しを命じてもらう手続)を申し立てることができます(原則として代金納付から6か月以内)。引き渡しの時期は、裁判所の手続に沿って決まります。

任意売却を選べる時期と、その前にできること

競売になる前なら、任意売却を選べるのでしょうか。いつまでに動けばいいのですか?

アソシオくん
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任意売却とは、ローンが残ったまま、金融機関や保証会社の同意を得て不動産を売る方法です。一般に、競売で売却が決まる前の、同意を調整できる時期に進めます。手続が進むほど調整に使える時間は短くなるため、早めにご相談いただくと取れる方法が多くなる場合があります。

先にできること:返済条件の見直し

まずは借入先の金融機関に相談し、返済条件の変更を検討する方法があります。住宅金融支援機構の融資では、収入が減ったときの期間延長や、一定期間の返済額の減額などの返済方法変更メニューがあります。手数料はかかりません。ただし、変更後も返済を続けられるかが確認され、総返済額が増える場合もあります。前回の変動金利の記事もあわせてご覧ください。

売却を考えるときの費用とお金の流れ

売却を選ぶ場合は、売却価格から費用や税金、ローン残債を差し引いた手元の金額を、事前に確認しておくことが大切です。詳しくは家を売るときの費用と税金の記事にまとめています。通常の売却を考える方は売却のご相談ページ、返済が難しい状況の方は任意売却のご相談ページをご覧ください。

早めに相談してもよいのですね。少し気持ちが楽になりました。

アソシオくん
アソシオくん

もちろんです。アソシオの任意売却のご相談は、相談無料で秘密厳守です。費用の持ち出しは原則なく、業務上必要な費用が発生する場合は事前にお伝えします。まずは契約書や届いた書面をお手元にご用意ください。

まとめ

この記事のまとめ

  • 滞納しても、すぐに家を失うわけではなく、督促から競売までは段階を踏んで進みます
  • 滞納が続くと、契約で定めた時点で期限の利益を失い、一括請求となります。時期は契約で異なります
  • 代位弁済の後も返済の義務は残り、請求先が保証会社に変わります
  • 競売は、開始決定、入札、開札、代金納付の順に進み、日程は裁判所の公告で確認できます
  • 返済条件の見直しや任意売却は、手続が進む前のほうが調整できる時間が長くなります

遅延損害金や競売の手続は、法律が関わる内容です。実際の判断は、金融機関や弁護士・司法書士などの専門家にご確認ください。アソシオでは、必要に応じて司法書士などの専門家と連携してご相談をお受けしています。

※本記事の内容は、裁判所「担保不動産競売」、東京地方裁判所「競売不動産の買受手続」、全国銀行協会「多重債務問題への対応」、住宅金融支援機構「月々の返済でお困りになったとき」「財形住宅融資のご案内」「任意売却パンフレット」、民法・民事執行法を参考にしています(2026年10月時点)。

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