金利が上がっている今、中古マンション選びで何を確かめる?

中古マンションを買いたいのですが、金利が上がっていると聞いて不安です。住宅ローン控除も変わったと聞きました。何から確かめればいいですか?

確かめたいことは大きく3つあります。住宅ローン控除の最新ルール、金利タイプの考え方、そしてマンションの管理状況と築年数です。順番に整理していきましょう。
日本銀行は2026年9月18日の金融政策決定会合で、無担保コールレート(銀行同士が翌日返済の条件で貸し借りするときの金利)の誘導目標を、1.0%程度から1.25%程度に引き上げました(9月24日から適用。2026年10月時点)。金利のニュースが続くと、買うタイミングに迷う方も多いと思います。この記事では、金利や価格の先行きは予想せず、買う側が自分で確かめられる点に絞って説明します。
住宅ローン控除は令和8年度改正で何が変わった?
住宅ローン控除(住宅ローン減税)は、家を買うために住宅ローンを借りたとき、所得税などが軽くなる制度です。軽くなる額は、年末のローン残高に応じて決まります。国土交通省の案内によると、令和8年度の税制改正で、主に次の点が決まりました。
2026年10月時点の主な改正点
- 適用期限が5年間延長され、入居日が2026年1月1日から2030年12月31日までの方が対象です
- 省エネ性能の高い既存(中古)住宅は、控除期間が13年間に拡充されました。省エネ性能の基準を満たさない中古住宅(その他の住宅)は、控除期間が10年間です
- 借入限度額も、省エネ性能の高い既存住宅で引き上げられ、子育て世帯・若者夫婦世帯には上乗せ措置があります
- 床面積の要件は、既存住宅にも40㎡以上への緩和が適用されます。合計所得金額が1,000万円を超える方や、上乗せ措置を使う方は50㎡以上です
関連する税制の法律は、2026年3月31日に国会で成立しました。国土交通省の報道発表資料(令和8年4月追記)に記載があります。

中古でも13年になるんですね。築30年くらいの中古マンションも対象になりますか?

築30年ほどなら昭和57年1月1日以後の建築(登記簿上の建築日付で判断)にあたり、耐震の要件を満たすとされています。省エネ性能を書類で証明できる住宅は控除期間が13年、そうでない住宅は10年です。具体的な要件は国税庁のページや税務署で確認してください。
物件ごとに確認しておきたいこと
控除を受けられるかは、物件の性能、床面積、ご自身の所得や借入額などで変わります。申込みの前に、次の点を不動産会社に聞いておくと安心です。
- その物件が省エネ性能の高い既存住宅に当たるか、証明する書類があるか
- 登記簿上の専有面積が40㎡以上(場合によっては50㎡以上)か。広告の面積より小さいことがあります
- 入居の予定日が、適用期限の範囲内か
変動金利と固定金利、選び方の考え方
金利タイプには、多くの金融機関で半年ごとに金利が見直される変動金利と、一定期間の金利が決まっている固定金利があります。見直しの時期は商品ごとに違うため、借りる金融機関の商品説明書で確認してください。どちらが有利かは、将来の金利次第なので、断定はできません。大切なのは、自分の家計で無理なく払い続けられるかを確かめることです。
- 変動金利は、金利が上がると返済額が増える可能性があります。返済額がいつから変わるかは、変動金利の見直しと返済額の変わる時期で解説しています
- 固定金利は、決めた期間は返済額が読みやすい反面、変動金利より金利が高めに設定されることがあります
- 今の金利より高くなった場面を想定して、返済額を試算しておくと、判断しやすくなります
あとから金利タイプを見直したくなる方もいます。借り換えで見る点は、住宅ローンの借り換えは得?にまとめています。

なるほど。まず、毎月の返済額を数パターンで試算してみます。
中古マンションは管理状況と築年数も確認を
中古マンションは、建物そのものに加えて、みんなで管理する仕組みが暮らしやすさを左右します。購入前に、管理会社や不動産会社を通じて、次の書類を見せてもらいましょう。
管理状況の確認リスト
- 長期修繕計画(将来の大規模修繕の時期と費用の見込みをまとめた計画)があるか、見直されているか
- 修繕積立金(修繕のために毎月ためるお金)の残高と、今後の値上げ予定
- 管理費・修繕積立金の月額が、ローン返済と合わせて家計に無理がないか
- 直近の大規模修繕の実施時期と、次の予定
- 総会や理事会の議事録に、修繕や滞納の話題がないか

築年数は、古いか新しいかだけで判断せず、修繕の記録や管理の状態とあわせて見ることがポイントです。古い物件でも、管理が行き届いていれば安心して暮らせる場合があります。反対に新しくても、積立金が足りない場合もあります。

相場が高いのか安いのかも気になります。どう調べればいいですか?

国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、実際の取引価格を調べられます。相場の見方は、マンションの売り時と相場の見方で紹介した方法が、買う側にも使えます。気になる物件の周辺の取引事例と、見比べてみてください。
返済額の試算で見ておきたい数字
試算では、借入額と金利に加えて、管理費と修繕積立金も毎月の支出として足します。修繕積立金は、将来の見直しで上がる場合があります。長期修繕計画に値上げの予定があれば、その金額も入れて考えましょう。
あわせて、住宅ローン控除で戻る税金を、あてにしすぎないことも大切です。控除額は年末のローン残高や、ご自身の納めた税額で変わります。控除がなくても返済できる計画かを、一度確かめておくと安心です。
買う前に整理しておくこと
ここまでの確認を、次の順に整理しておくと、物件探しが進めやすくなります。急いで決める必要はありません。気になる物件が見つかったら、書類を取り寄せてから、落ち着いて比べてください。
- 予算の上限を、毎月の返済額から逆算して決める
- 住宅ローン控除の対象になる条件を、物件ごとに確認する
- 金利タイプごとに、返済額のシミュレーションをする
- 管理状況の書類をそろえ、修繕計画と積立金を確認する

確かめることがはっきりして、少し安心しました。

それはよかったです。ご不安な点は、物件を見る前でも構いません。アソシオにご相談ください。
まとめ
この記事のまとめ
- 住宅ローン控除は、2030年12月31日入居分まで5年間延長されました。省エネ性能の高い既存住宅は控除期間が13年に拡充され、そうでない中古住宅は10年です(2026年10月時点)
- 耐震、床面積、省エネ性能などの要件で変わるため、物件ごとに確認が必要です
- 変動・固定の優劣は断定できないため、返済額が増えた場合も払えるかを試算して選びます
- 中古マンションは、長期修繕計画と修繕積立金、築年数をあわせて確認します
住宅ローン控除の適用や税額は、個々の事情で変わります。実際の判断は、税務署や税理士などの専門家にご確認ください。アソシオでは、必要に応じて専門家と連携してご相談をお受けしています。
※本記事の内容は、国土交通省「住宅ローン減税」および同省報道発表資料「住宅ローン減税等の延長・拡充が閣議決定されました!」(令和8年4月追記)、国税庁タックスアンサーNo.1211-3「中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」、日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)、「当面の金融政策運営について」(2026年7月31日)を参考にしています(2026年10月時点)。
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